Aquascutum(アクアスキュータム)

2015.12.08

高級紳士服店とレインコートの誕生

ロンドンの繁華街リージェント・ストリートに高級紳士服店「エマー&カンパニー」がオープンしたのは1851年のことで、同店店主のジョン・エマリーが1853年に開発した防水加工を施したウール地で仕立てたレインコートは大英帝国の繁栄の最中にあるビクトリア時代のイギリス紳士達の最先端ファッションとして普及した。

ジョン・エマリーはこのレインコートからとって、ラテン語の「水(Aqua)」と「楯(Scutam)」を組み合わせた「アクアスキュータム」に店の名前を改めた。

店の発展と王室御用達

1854年、極寒のロシアが主戦場となったクリミア戦争で、アクアスキュータムのレインコートは将校達に強く支持された。軽騎兵に突撃の合図をする際、もっと腕を動かしやすいようにとの将校たちからの要請をうけラグラン袖を考案したのもアクアスキュータムの裁断師である。

また、着道楽で有名だったイギリス国王エドワード7世も、ある雨の日にセント・ジェームズ宮殿で側近達の着ていたレインコートに夢中になったことから、アクアスキュータムのレインコートの名声がヨーロッパ各国の王室に広まった。

エドワード7世は1897年に王室御用達の勅許状をアクアスキュータムに与えている。
なおアクアスキュータムに対する王室御用達の勅許は後にウィンザー公や皇太后からも出た。

1890年代になると防水加工を施した婦人物のコートの生産を開始し、女性向けのアイテムも扱うようになった。
その後1927年には第1次世界大戦中の塹壕戦の時に着用され有名になったトレンチ・コートを男性・女性両用に改良して発表している。

イギリス国外へは1948年にニューヨークに進出し、カナダのモントリオールに、北アメリカの小売店むけの商品を供給するため工場を建設。
イギリスではバーバリーと並ぶイギリスを代表するブランドとなった。
アパレル関係以外にも、眼鏡、筆記具、靴、寝具、ジュエリーなど様々なアイテムを展開した。

経営としてはレナウンの子会社をへてイエーガーなどを経営するハロルド・ティルマンの企業グループの傘下に入ったが、赤字のため2012年に経営破綻を発表したが事業は継続された。

現在も男女両方に向けてアイテムをだしているが成り立ちからもわかるようにメインターゲットとなる30代以降の男性に向けたアイテムを得意としている。

トレンチコートの元祖

1927年の発表以来、トレンチコートの元祖として存在感を示してきたアクアスキュータムには歴代のアイテムの中から逸品を集めて保存している「アーカイブ・コレクション」が存在しており、2001年に発表された「リミテッド・コレクション」シリーズは、このアーカイブにインスピレーション得て現代風にアレンジしたコートのコレクションである。

バーバリーと並ぶ「キング・オブ・トレンチ」ブランドであるアクアスキュータムだが、トレンチコートに使われる布の撥水性は卓越していることで評判だ。
また、どんなに折っても乱暴に扱っても、しわ1つできないしなやかさで着る人を驚愕させている。

ブランド情報
ブランド名 アクアスキュータム / Aquascutum
イギリス
公式サイト http://www.aquascutum.co.uk/?lang=jp
公式メディア


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